全長=125 mm 写真はキットを組み立て、塗装したものです
【 アメリカ歩兵の力強い援護役 】 第二次世界大戦当初、アメリカ軍は陸軍の機械化という点では大きく遅れをとっていました。しかしヨーロッパでのドイツ軍による電撃戦を目の当たりにしたアメリカはその工業力を持って瞬く間に完全機械化の機甲部隊を完成させることになるのです。そんな中、歩兵支援車輌として開発した車輌のひとつがM8自走榴弾砲です。1942年のはじめ、アメリカ陸軍機甲軍司令官チャフィ中将から出された戦車部隊、および機甲偵察部隊と行動を共にし、近接火力支援を行う装甲戦闘車両の要求に応える形で開発がスタート。車体には1940年に正式化された軽戦車M3スチュアートから発展したM5型軽戦車の車体を利用、オープントップ型の旋回砲塔を搭載しそこに75mm榴弾砲を装備することになったのです。M5型軽戦車の車体がそのまま使用されている車体はエンジンにキャデラックV型8気筒ガソリンエンジン2基を搭載。最高速度約64Km/hを発揮します。オープントップ式回転砲塔に搭載された榴弾砲はM2、およびM3型75mm榴弾砲で、榴弾のほか、対戦車榴弾なども発射でき、初速は305~381m/s、最大射程は約6400~8800mの性能を持っていました。開発の開始からわずか9ヵ月の1942年9月には生産開始。1944年1月まで生産が続けられ、生産台数は1778両に達しました。ヨーロッパ戦線、太平洋戦線に送られたM8自走榴弾砲は歩兵部隊の近接支援に奮戦。独特なスタイルと共に歩兵たちの厚い信頼を集めたのです。
モデルは1979年に登場。メカニカルな車内の再現が魅力的なオープントップならではの楽しさにあふれたキットです。
【 模型要目 】 1/35スケール、全長125mmでM8自走榴弾砲を再現したプラスチックモデル組立キットです。★オープントップの砲塔や車室もリアルに再現。★75ミリ榴弾砲は完成後も上下に可動。装填部のメカニカルな仕上がりも楽しみです。★砲塔内部は照準器や昇降ハンドル、砲弾など、充実の再現。砲塔外側にはぬかるみや砂地などを走行するときにキャタピラに取り付けて使用したグローサーもセット。★砲塔後部に取り付けられる12.7mm機銃も繊細な仕上がりです。★車体内部はフロアパネルが再現され、ラックにセットされた砲弾や消火器などのアクセサリーパーツも実感を高めます。★車体後部のスコップやハンマーなどの工具は別部品で立体感も十分に味わっていただけます。★足回りは垂直懸架サスペンションをリアルに再現。★ヨーロッパ戦線でのアメリカ軍のマーク3種類をセット。★ジャンパースタイルのアメリカ戦車兵の人形1体つき。★ アメリカ歩兵G.Iセット(ITEM 35048) や アメリカ歩兵攻撃セット(ITEM 35192) と組み合わせての情景作り、あるいはドイツ軍の 自走榴弾砲「ヴェスペ」(ITEM 35200) との作り較べなども楽しいでしょう。