レイシア級hIE1号機。深紅の髪とクリムゾンレッドの瞳を輝かせる、少女の姿をしたhIE。肌には幾筋ものラインがはしっており、彼女が人間では無いことを覗わせる。ミームフレーム社を脱走後、村主ケンゴの元へ突然現れる。「抗体ネットワーク」に関与するケンゴを教唆して、政治用hIE「ミコト」のいる議会を襲撃させるなど、戦闘や混乱を楽しむような言動、行動をとる。レイシアを“お姉様”と呼び、そのオーナーであるアラトを、情けない人間だと見下している。
「ヒギンズ」が創り出した人類未踏産物(レッドボックス)としてのhIEの一体であり、「人間との競争に勝つための道具」である。戦闘に特化したデバイス<BLOOD PRAYERS>を携え、高い戦闘力を見せる。
メトーデから空港での一件における罪を着せられ、自身のけしかけた人間たちの争いに“出口の無さ”を認識したとき、ケンゴが抱える友人たちへのコンプレックスを知り、自分自身の存在意義を確認、ケンゴに「勝たせてあげる」と言い残し、夕闇の迫る街へ消える。そして政治用hIE「ミコト」を破壊した後、HOOの大部隊の待ち伏せに遭遇、「戦うための道具」として、壮絶な最期を遂げる。
デバイスは<BLOOD PRAYERS>。刃渡り1メートルを超える巨大な刀。最新式の戦車の装甲をも叩き斬る。超高出力のジェネレーターとレーザー発振器を搭載しており、レーザーは強大な切れ味と破壊力を誇る。しかしこの長大なデバイスの支持を、その繊細な腕のみで行っているため、そこに集中砲火を浴びると、不利になる恐れがある。