三名槍が一本。御手杵だ。槍身は他二本よりでかく、重いんだが、機能は刺すことに特化してるんだ。
そんなわけで、細長く手杵みたいな鞘を使ってたことからこの名がついた。
……までは良かったんだけどなあ。参勤交代用に、名前を強調したでっかい鞘が作られちゃって、これが重いこと重いこと……
御手杵は、天下三槍と呼ばれた名槍の1つ。室町時代に駿河国嶋田の刀工、五条義助が鍛えた大身槍である。お手杵の槍とも呼ばれる。
切先から石突までの拵えを含めた全長は約3.8m。槍身は穂(刃長)4尺6寸(138cm)、茎まであわせて全長7尺1寸(215cm)と桁外れの大きさで、これだけで大太刀や長巻以上である(ただし穂先の断面は三角形で、あくまでも突くための武器である)。重量は6貫目(22.5㎏)あったと伝わる。鞘は細長く手杵のような形であり、そこからこの名がついたという。